ブログ・サイトを作る
エックスサーバーのWordPressをやめて、Cloudflare Pagesでサーバー代0円にした話

この記事の要点
- WordPressをやめて静的HTMLにし、Cloudflare Pagesの無料プランに載せたらサーバー代が0円になった
- かかるお金はドメイン代だけ。ドメインはエックスサーバードメインに置いたまま、ネームサーバーだけCloudflareに向けた
- 管理画面がない、問い合わせフォームは外部サービス頼み、の2つは覚悟がいる
10月の終わりに自分のブログを開いたら、真っ白な画面に「403 Forbidden」とだけ出ていました。
原因は分かっていました。エックスサーバーの無料お試し期間が終わったのに、お金を払っていなかったんです。
払えば戻ります。でも、そこで一度手が止まりました。このブログにあるのは固定ページが4つだけで、記事はまだ0本。それなのに、WordPressを動かすためのサーバーを借り続ける必要はあるのかな、と。
結局、WordPressはやめました。サイトを静的なHTMLに作り直して、Cloudflare Pagesの無料プランに載せています。いま払っているのはドメイン代だけで、サーバー代は0円です。その経緯と手順、それから途中でハマったところを書いておきます。
最初はWordPress+エックスサーバーで始めた
始めたのは10月9日です。エックスサーバードメインで yakinake-lab.com を取りました。Whois情報公開代行(登録者の名前や住所の代わりに、ドメイン会社の情報を出してくれるサービス)は無料でオンにできたので、そのまま使っています。
サーバーはエックスサーバーのスタンダードプランを、10日間の無料お試しで借りました。WordPressを入れて、テーマはCocoon。固定ページを4つ作りました。
- プロフィール
- 広告表記
- プライバシーポリシー
- お問い合わせ(Contact Form 7でフォームを設置)
ドメインを取ってからページを4つ作るまで、30分くらいで設定はだいたい終わりました。
試用期間が切れて、サイトが403になった
無料お試しの期限は10月19日でした。払いませんでした。普通に忘れてました。
期限を過ぎるとサーバーが凍結されて、サイトは403 Forbiddenしか返さなくなります。ただ、ドメインは別契約なので生きていました。ドメインの期限は2027年10月までで、サーバーが止まってもドメインまで失うわけではありません。
WordPressをやめた理由
払うかどうか考えたときに、WordPressがこのブログでやっていることを並べてみました。
- 記事を書く管理画面を出す
- 記事をデータベースに保存して、アクセスがあるたびにPHPでページを組み立てる
- お問い合わせフォームを動かす
このブログで記事を書くのは自分1人です。コメント欄を付ける予定もありません。ページの中身は、書いたあとはほとんど変わりません。だったら、最初からHTMLを作っておいて置くだけで足ります。アクセスのたびにPHPを動かす理由が見当たりませんでした。
もう一つはセキュリティです。WordPressのセキュリティ会社Patchstackのレポートでは、2025年にWordPressまわりで新しく見つかった脆弱性は11,334件で、そのうち91%がプラグインだったそうです(Patchstack: State of WordPress Security in 2026)。WordPressを動かしているPHPにもサポート期限があります。PHP公式の一覧によると、各バージョンは最初のリリースから2年間が通常のサポートで、そのあと2年間はセキュリティ修正だけ。4年たつと修正が出なくなります(PHP: Supported Versions)。どちらも2026年10月31日に確認しました。
ちょうど10月21日には、PHP本体に「PHP2Shell」と呼ばれる脆弱性が2件見つかりました。ログインしなくても外からサーバー上でプログラムを動かされるおそれがあるもので、PHPの開発チームは修正版を出してすぐ更新するよう呼びかけ、IPAも注意喚起を出しています。すでに悪用も確認されているそうです(PHP公式の告知、IPAの注意喚起。2026年10月31日に確認)。
自分のサイトにもContact Form 7などのプラグインを入れていました。WordPressで続けるなら、プラグインとPHPのバージョンを見張り続けることになります。本業の合間に書くブログで、そこまで手は回りません。静的なHTMLなら、サーバーでプログラムが動かないぶん、狙われるところも更新するものも減ります。
Cloudflare Pagesに載せるまで
やったことは大きく分けて4つです。
- サイトをHTMLに作り直す
- Cloudflare Pagesに載せる
- ドメインをCloudflareに登録して、ネームサーバーを切り替える
- 独自ドメインをPagesにつなぐ
サイトをHTMLに作り直す
記事は1本ずつMarkdownのファイルで書きます。それをNode.jsの小さなスクリプトでHTMLに変換して、サイト一式を作っています。固定ページ4つはWordPressから中身を移しただけなので、URLも前と同じです。
記事を増やすときは、Markdownのファイルを1つ足して、変換し直せばいい。仕組みとしてはこれだけです。
Cloudflare Pagesに載せる
Cloudflareの無料アカウントを作って、Pagesのプロジェクトを作りました。GitHubとつなぐ方法もありますが、今回はDirect Uploadを使っています。できあがったサイトのフォルダをzipにして、ダッシュボードからアップロードする方法です。
アップロードが終わると、プロジェクト名.pages.dev というURLですぐにサイトが見られます。ここで表示を確かめてから、独自ドメインの設定に進みました。
ネームサーバーを切り替える
次に、yakinake-lab.com をCloudflareの無料プランに登録します。登録すると、ネームサーバーを2つ指定されます。
ドメインはエックスサーバードメインで買ったものなので、ネームサーバーの変更はエックスサーバーの管理画面でやりました。もともと入っていたエックスサーバーのネームサーバーを消して、Cloudflareに指定された2つに書き換えるだけで、ここは特に迷いませんでした。正直、安くて安全ならどこでもよかったので、移し先を比べて悩むこともほとんどなかったです。
独自ドメインをPagesにつなぐ
ネームサーバーが切り替わると、Pagesのプロジェクトに独自ドメインを追加できるようになります。yakinake-lab.com と www.yakinake-lab.com の両方を追加しました。
DNSには、エックスサーバーを指していた古いAレコードが残っていました。これを消して、Pagesを指すCNAMEレコードに置き換えています。
切り替えたのに、自分の端末だけ403のまま
ネームサーバーを変えてから、外のDNSで確かめると数分で新しい行き先に切り替わっていました。ところが、自分のスマホで開くと403のままです。
サイトが壊れたわけではありません。自分の端末や回線のDNSに、古い行き先(凍結されたエックスサーバー)がしばらく残っていただけでした。ネームサーバーの情報は長いと1日ほど覚えられているそうなので、待てば勝手に直ります。
自分の端末も、わりとすぐ新しいサイトに切り替わりました。
すぐに確かめたいなら、pages.dev のURLで中身を見ておけば十分です。スマホならWi-Fiを切ってモバイル回線で開くと、新しいほうが見えることもあります。
静的サイトにして困ること
いいことばかりではありません。WordPressからの乗り換えを考えている人は、ここは先に知っておいてください。
まず、記事を書く管理画面がありません。自分は空き時間にいつでも書けるように、記事はほとんどスマホで書くつもりです。WordPressならスマホのブラウザで書いて、そのまま公開ボタンまで押せます。静的サイトだとそうはいきません。スマホでMarkdownの下書きを書くところまではできても、HTMLへの変換とアップロードは別にやる必要があります。
スマホだけで完結させたいなら、ファイルをGitHubなどに置いて、更新したらCloudflare Pages側で自動で変換と公開が走るようにしておく方法があります。ただ、最初の設定は少し手間です。
次に、フォームやコメントのように、読者から何かを受け取る機能は自分では動かせません。静的なサイトには、送られたデータを受け取る仕組みがないからです。お問い合わせフォームは無料のフォームサービスにつなぐ予定で、今は準備中の表示にしています。
制限もあります。Cloudflareの公式ドキュメントでは、無料プランのPagesは1サイトあたり20,000ファイルまで、1ファイルは25MiBまでとなっています(2026年10月31日に確認。Cloudflare Pagesの制限)。テキスト中心の個人ブログで困る数字ではありません。
静的サイトにしてよかったこと
一番はお金です。サーバー代は0円になりました。残るのはドメインの更新料だけです。
表示も速くなりました。あらかじめ作ったHTMLを配るだけなので、アクセスのたびにページを組み立てる待ち時間がありません。
あとは、気にすることが減りました。サーバーでPHPもデータベースも動いていないので、WordPressの脆弱性やプラグインの更新を追いかける必要がありません。攻撃されるところが少ない、というのは安心材料です。
どっちを選ぶか
ブラウザの管理画面で書きたい人、デザインやプラグインをいろいろ試したい人は、WordPressとレンタルサーバーのままでいいと思います。お金を払う価値はあります。
逆に、書くのは自分1人で、コメント欄もいらなくて、Markdownで書くことに抵抗がない人。そういう人がサーバー代を払い続けるのは、もったいないです。自分はこっちでした。
このブログはしばらくこの形で続けます。記事が増えて困ることが出てきたら、また書きます。